フランスの農業体験で出会った家畜たち

イノショー
イノショー

こんにちは!イノショーです。今回はフランス農業体験(WWOOF)をした際に出会った家畜を紹介していきます。家畜化の歴史や豆知識などもふんだんに盛り込んだ記事となっているので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。

フランスの農業体験で出会った家畜

ヤギ

まず最初の動物はヤギです。ヤギの家畜化が始まったのは紀元前10000年~7000年だそうです。

フランス農業体験で出会ったヤギ
写真:イノショー

日本ではヤギ肉やヤギの乳製品はほとんど見かけませんよね。僕自身ヤギを使った食材を日本で食べた記憶がありませんが、フランスとイギリスにいたときにヤギのチーズを使ったピザを食べたことがあります。

いわば「ヤギチーズピザ」です。フランスでは農業体験中に滞在先の農家で食べさせてもらい、イギリスでは普通のスーパーで売っていたのを買いました。

ヤギのチーズは独特の癖やかおりがあり、個人的に慣れると病み付きになりそうな風味をしています。

ところでヤギは人慣れしていないと、知らない人に対して攻撃したり突進してくることがあるそうです。

写真:イノショー

一度ボスニアヘルツェゴビナの農村をハイキング中に家畜のヤギが近づいてきたことがありました。

物怖じしない様子で近づいてくるのと、思いのほか立派な角があったので突進されるのではないかと、若干恐怖を覚えながら恐る恐る通りすぎたのを覚えています。

牛の家畜化はヤギや羊などほかの家畜と比べると少し遅いそうです。一説には紀元前6000年ごろから始まったと言われています。

牛の祖先であるオーロックスは温厚な性格ではあったものの、体のサイズのでかさが家畜化が遅れる要因だったのかもしれません。

フランス農業体験で出会った家畜の牛
写真:イノショー

こちらはフランス農業体験中に出会った乳牛の写真です。日本ではチーズやミルクなど乳製品は乳牛から取れるものが主流ですので大事な存在です。

乳牛は子供を産んでからしばらくの間は乳が出ます。歳をとって乳が出なくなったら食用として出荷するそうです。

日本のスーパーで目にする安価なオーストラリア産牛肉なんかはその典型例で、あれは食用にまわされた乳牛なんだそうです。

乳牛はもともと食用としては育てられてはいないでしょう。ですがあれだけ安い値段で牛肉が食べれるなら個人的には乳牛でも全然オーケーです。

写真:イノショー

さて、こちらは鶏です。ネットの情報だと鶏の家畜化については紀元前8000年から始まった説もあれば紀元前3000年とする説もあります。

ところで世界で最も食べられている肉は鶏肉なんだそうです。鶏肉の次に食べられているのが豚肉、その次が牛肉、羊肉と続きます。

鶏肉でなく豚肉が世界消費量1位とするものもありました。ただ豚肉はイスラム圏の国でほとんど食べられていないので、個人的には鶏肉が1位なんじゃないかと思います。

外国の田舎の方を旅していると、農場に限らず広いお庭に鶏がいるのをちらほら見かけます。まさに「庭の鳥」ですよね。

写真:イノショー

僕がフランスでお邪魔した農家では飼ってる鶏は全員メスでした。鶏のメスは交尾をしなくても排卵で卵(無精卵)を生むので、その卵を収穫していました。

ちなみにオスと交尾をして生んだ卵(有精卵)と排卵による無精卵の栄養価はほぼ変わらないそうです。

鶏が歳を取って卵を生まなくなったら食用にまわすというエコな仕組みになっています。先述の乳牛と同じですね。

ロバ

フランス農業体験で出会った家畜のロバ
写真:イノショー

農業体験中にはロバにも出会いました。ロバはウマ科最小の動物です。紀元前5000年前後にアフリカではじめに家畜化されたそうです。

温厚であるが頑固な性格なことで、馬や牛と比べて劣ってると見なされていたようです。またその性格から海外では「ロバ=愚か者」というイメージがあるのだとか、、、。

日本にはあまりいないロバですが先述のアフリカはじめヨーロッパ、中南米、中国まで広く家畜化されてきました。

小柄だが力持ちのため、主に農場で荷物運びなどの手伝いをします。ちなみにロバの肉は美味しいらしいです。機会があればぜひ食べてみたいです。

フランス農業体験で出会った家畜の羊
写真:イノショー

羊の家畜化はヤギと同じ紀元前10000年~7000年頃と言われています。海外ではこの羊が放牧されているのをとにかくよく見かけます。

農業体験ができる宿

羊は日本では北海道のジンギスカンが有名ですよね。僕はニュージーランドにいたときに羊肉を食べたことがあります。羊肉の味は濃厚で癖があり個人的には美味しいと感じます。

ちなみに生後1年未満の羊の肉をラム、生後2年以上の羊の肉をマトンといいます。ラムとマトンの間の羊肉はホゲットといいます。

羊
写真:イノショー

日本では認知はされてるもののあまり流通はしていない羊肉。ですが世界では鶏、豚、牛の次に食べられてる肉でもあります。

特に中東ではイスラム教のきまりで豚肉を食べないので、その豚肉の代わりに羊がよく食べられるそうです。羊肉を使ったケバブ、正直とても美味しそうです。

アヒル

写真:イノショー

もとは野生に生息していた鴨(マガモ)が家畜化されたのがアヒルです。日本ではペットや動物園の人気者として知られる一方、鴨そばや北京ダックなどで食材としても認知されてます。

農業体験ができる宿

可愛らしい見た目をしてはいるのですが、正直鴨そばや北京ダックって美味しいですよね、、、。

フランス農業体験で出会った家畜
写真:イノショー

羊やヤギと同時期に家畜化された豚ですが、その祖先がイノシシだと知って驚きました。ようはイノシシが家畜化されたのが豚なのです。

多少の違いはあれどイノシシは豚と生物学的にほぼ変わらないため、イノシシの肉はとても美味しいらしいです。機会があればぜひ食べてみたいです。

農業体験で家畜に対する考えが変わった

フランスでの農業体験で多くの家畜を見ることができました。またそのことで動物の家畜化の歴史にも興味が沸き調べていくことで新たな知識がついたのは良かったです。

農業体験ができる宿

ところで僕は農業体験をするまでは、動物を食べるのは何となく可愛そうだと思っていました。ですが実際に農場の現場に滞在してみたことでその考えは少し変わりました。

餌に困らず、とにかく餌を頬張っている家畜たちの姿を見ると、家畜たちが痛い思いをするのは食肉として処理されるたった一瞬だけなんだなと感じました。

処理される直前まで、農家から延々と提供される餌を余すことなく食べ続けてほしいものです。

それではまた明日!